子どもは親を選べません。
親も子どもを選べませんよね。
言うことを聞かなかったり、なかなか寝てくれなかったり、食べ物の好き嫌いが激しかったり、ものを投げたりなんてことがあると、自分の子どもでも困ってしまいます。
そして、もし、その子どもが妻の連れ子だったら、もっと扱いに困るのではないでしょうか。
離婚に対するハードルが低くなったことにより、子どものいるシングルマザーの女性が増えています。
そんなシングルマザーと縁があり、好きになって結婚に至ったというケースも珍しくありませんね。
特に、男性の方が初婚だったり、再婚だとしても子どもが居なかったというような場合には、結婚して”妻の連れ子と上手くやっていけるのか”と不安を感じることがあるのではないでしょうか。
実際に結婚してみたら、「妻の連れ子が好きになれない」と、大きな悩みになっている男性もいらっしゃいます。
今日は、この「妻の連れ子問題」について考えてみましょう。
<なぜ、妻の連れ子が好きになれない?>
なぜ、妻の連れ子のことを好きになれないのか考えてみましょう。
- しょせんは血の繋がっていない他人だし、妻の前の旦那の血を引いていると思うと、連れ子の嫌なところが目についてしまう
- いきなり子どものいる生活になり、慣れないし、ゆっくりできないし、疲れてしまう
- 妻のことを好きになって結婚したのに、妻は子どもにかかりきりで、自分を構ってもらえないのは子どものせいだと不満に感じる
- 自分との子ができて、妻の連れ子のことが疎ましく思えるし、可愛いと思えない
このような理由で、連れ子のことを好きになれないようです。
この”妻の連れ子問題”、諦めるしかないのでしょうか。
<連れ子を愛せるようになるための提案>
妻の連れ子が好きになれない場合、それでも我慢して頑張るか、貴方が妻と離婚するか、妻の連れ子を実の父親に渡したり何処かに預けるなど、極端な考えしか浮かばないかもしれません。
連れ子を愛せるようになるための提案をいくつか挙げてみますので、諦める前に、できそうなことをチャレンジしてみてくださいね。
①いい父親になろうと焦らない
妻は、子どもがお腹の中にいる時から長いこと子どもと接してきたのです。
扱いになれているのも当然ですし、子育てについてはベテランです。
結婚して父親になったからと言って、貴方がいきなり子どもとうまく接することができないのも当然ですよね。
子どもは、前の父親のことをまだ覚えているかもしれませんし、もしかしたら父親から暴言や暴力を受けていたかもしれません。
男性に対して不信感を抱いている場合もありますし、貴方に母親を取られてしまうのではないかと不安になっているかもしれません。
いきなり理想の父親になろうと焦らず、懐いてもらえるのをじっくり待つということも大切だと思います。
②してあげたことに見返りを求めない
子どもの気を引いたり、機嫌を取ったりするために、何かを買ってあげたり、一緒に遊んであげたりと工夫をしていても、子どもが思うように懐いてくれないと不安になるものです。
「こんなにしてあげているのに」と思うでしょうけど、してあげたことにすぐに見返りを求めてしまうと、空しい気持ちが残ることになるかもしれません。
してあげたことに見返りを求めたり、期待をせずに、愛して選んだ女性の大切な子どもを、一緒に見守って愛していく覚悟を持ちましょう。
③知り合いのお兄ちゃんや友達のように接する
子どもの年齢に合わせて、子どものお友だちやお兄ちゃんのように接することを心がけてみてください。
親としての”上から”ではなく、子どもと”同じ目線の高さ”で接することで、子どもも心を開きやすくなります。
家庭の中で、「一緒にお風呂に入る」「宿題を一緒に見て教える」「外遊びの担当者」のように担当を受け持って、子どもとの距離を縮めていくこともおすすめします。
④うまく交流できない自分を責めない
貴方が、いろいろ工夫して、子どもに歩み寄って行っても、子どもが思うように懐いてくれない場合もあると思います。
だからといって、子どもにそのストレスやイライラをぶつけてしまっては元も子もありません。
上手く子どもと交流できない自分を責めないでください。
長い目で見ることが大切ですし、妻にアドバイスを求めてみるのもいいでしょう。
⑤子どものいいところを見つけて褒めてみる
どんな子どもでもいいところがあります。
大人でも、自分のいいところを見て認めてくれたり、褒めてもらえたりすることはとっても嬉しいことですよね。
子どもだって同じなのです。
特に、親の離婚を経験した子どもの中には、「自分が悪い子だからパパとママは別々に暮らすことになっちゃったんだ」と思い込んだり、悲しい経験として心に残っていたりすることもあります。
認めてもらう、大好き・愛してる・大切な存在だと親から言われることで、子どもの自己肯定感も高くなることが望めます。
貴方が”子どものいいところを見つける名人”になることで、子どもとの関係性が良好になっていくことが期待できます。
⑥無理に「パパ」「お父さん」と呼ばせなくていい
子どもの父親になったんだから、自分のことを「パパ」「お父さん」と呼んでもらいたい気持ちもあるでしょう。
しかし、子どもにとって父親は、別れたお父さんしかいないと思っているのかもしれません。
無理に呼ばせるのは、おすすめしません。
成長していく過程で、「お父さん」などと自然に呼んでくれることもあるかもしれませんが、名前で呼んでもらったりしているケースも多いようです。
妻と相談して決めることをおすすめしますが、普段、夫を呼ぶときの呼称で子どもも呼ぶようになるケースもみられます。
⑦叱ることや注意することは母親に任せる
子どもの嫌なところや、できないことなどについつい目が行って、叱ったり注意したくなることもありますね。
子どもといい関係性を築けるようになるまでは、叱ることや注意することは母親に任せるというのも一案です。
子どもだって、両親2人から叱られたくないでしょう。
母親に叱られたり注意された子どもを、かばったり慰めたりして、子どもとの関係性を良くしていくという考え方もあります。
この場合も、妻とあらかじめ話し合って、役割分担を提案しておくことをおすすめします。
<さいごに>
「妻の連れ子が可愛くて仕方ない」という男性もいると思います。
「可愛いけど、言うこと聞かないと憎たらしい」なんて、実の母親でも思うことがあるものです。
そもそも、貴方は父親ではないのだし、すぐに「いい父親になろう」などと思う方が無理があります。
「父親にはなれないけど、友だちとして、同じ家で仲良く暮らしていけるといいな」というような、軽い気持ちで臨んでみたら、意外に子どもと仲良くなれて、子どものことを好きになれるかもしれませんよ。
そして時々は、子どもとママだけの時間を作ってあげるといいと思います。
あまり意気込まずに、長い目で見て、妻の連れ子を好きになっていけるといいですね。