妻の子育て放棄

夫婦問題や離婚相談の現場では、妻が子育てを放棄してしまい、対応策もわからず、子育て環境が最悪の状況になって困り果てている男性からの切実なお悩みの声が寄せられることがあります。

妻に子育てを放棄されてしまうと、たちまち子育て環境が悪化して困ってしまいますね。

相談の中でわかってきた「妻の子育て放棄」の原因はさまざまですが、主に次の7つの原因が考えられます。

①ゲーム依存

妻がゲームに夢中になっていて、ゲームにかかりきり、家事も子育てもせずに困っているというお悩みがありました。

寝る時間以外はほとんどゲームをしていて、買い物にも行かないので、子どもにちゃんとした食事を食べさせていない状況。子育てだけでなく、家事もしないので家の中がぐちゃぐちゃで、見るに見かねて夜や休日に夫が家事をしているというケースも多くあります。

このような妻は、夫が注意しても、優しく頼んでも聞く耳を持たないというケースが多いようです。

②浮気や不倫

妻がこっそり浮気や不倫をしている状況で、幼い子どもを家に置き去りにしたまま平気で家を空けているというケースがありました。

また、実家の両親に子どもを預けて、妻はちょくちょくオシャレして出かけるというようなケースもありました。

妻とは連絡が取れずに、いったい何時に帰ってくるのか、何処にいるのかもわからなくて困るというお悩みです。

ずっと子育て放棄している訳ではないのですが、浮気相手に夢中になっているような場合には子どもには目が向かずに子どもを放っておいていることもよくあるのです。

③夜間の仕事

妻が夫に内緒で水商売や風俗などの夜間の仕事に就いているケースもありました。

夫が帰宅するまでの間、子どもだけで置き去りにされていたり、妻の帰宅が朝方なので、朝起きられずに昼頃まで寝ていて、子どものことをかまっている様子もないような状況なのです。

このような身勝手な妻なので、自分の収入はすべて自分で使ってしまいます。

夫は子どもが心配で出張も残業も断わるようになり、給料は激減し生活にも大きく影響を及ぼす結果を招いています。

④病気

妻が真面目で「きちんとしなければいけない」と自分を追い詰めてしまうような性格でもあり、「うつ」「産後うつ」や「ノイローゼ」のような病気に罹ってしまった例もありました。

やりたくても身体が動かなかったり、過呼吸になったり希死念慮の気持ちがあり、何も手につかないという状況にもなります。

サボっているわけでもなく、やりたい気持ちがあるのにできないのですね。

また、精神的でなく身体的に何かの病気に罹っていて「怠くて動けない」状況なのに、病気に気付いていない可能性もあります。

⑤自らの生育からくる性格

妻自身が生まれ育った家庭や環境が、母親が子どもにほとんど関わらなかった家庭だった場合や、子育て放棄の状況だったという場合がありました。

このような場合、子どもの可愛がり方がわからず、自分が育てられたように子育てしてしまうということもあるのです。

正しい子育ての方法がわからないのかもしれませんし、わかっていてもどうしてもできないというケースもみられます。

⑥友人関係との付き合い

特に妻が若い場合、仲のいい友達がまだみんな独身で、夜な夜な遊び歩いているような場合、楽しいし仲間外れになりたくなくて一緒に遊びに行ってしまうというケースがありました。

友達がまだ大学生だったりすると、昼も夜も自由に遊んでいる友達もいて、子どもを実家に預けたままや、家に置き去りにして子育てを放棄してしまうケースがあります。

子どもを産んだ自覚や、母親になった自覚が足りないのですね。

⑦夫へのあてつけ

夫が浮気や不倫をしていたり、夫ばかりが趣味や付き合いなどでたくさんのお金を使ったりしている場合、「夫ばっかりいい思いをしていてずるい」と考える女性も多いものです。

そんな夫に対して「家事や子育てをやらないで放棄する」というような”あてつけ”の方法を選ぶ場合がありました。

「貴方も親なんだから、家事や子育てやりなさいよ」という気持ちなのですね。

「日ごろの自分の頑張りや苦労を、少しでもわかってもらいたい」という妻の気持ちも含まれているのではないでしょうか。

いかがですか。

子育てを放棄している妻のなかには、夫との関係が上手くいっていなかったり、ワンオペ育児(家事・育児・仕事などひとりで何もかも回していかなければならない”ひとり育児”の状況)で疲れ果てているような場合もあります。

子育てしている中で、孤独感を抱いていたり、寂しさに悩んでいたり、相談する人や頼る人が周りにいないことで苦しんでいる場合もあります。

このようなさまざまな「妻の子育て放棄」への対応としては、できるだけ夫しても父親としても家事や子育てに参加するようにすることも有効だと思います。

貴方自身の仕事が忙しいことや、家事や子育てが不得意だというような事情もあるかと思いますが、参加できない場合には、妻がやってくれている家事や子育てや仕事を、あたりまえと思わずに「いつもありがとう」「感謝しているよ」「きみのおかげで仕事に打ち込むことができているよ」などの感謝とねぎらいの言葉を多く掛けるようにすることも有効です。

「できるだけ一緒に子育てしていく」という貴方の姿勢を妻に見せることで、妻の気持ちや行動が変わる可能性もあります。

また、あまり酷くて、どうしても妻が子育て放棄をやめてくれない場合には、妻の両親に相談してみるという考え方もあります。

妻の両親やご自身の両親に、しばらく子どもをみてもらったり、預かってもらうことで妻の状況が変わるかもしれません。

親族を頼れない場合などは、ベビーシッターや行政がやっている子育て支援活動の中のファミリーサポートのような支援もあるので、探してみるといいでしょう。

また、児童相談所に相談することで、一時的に子どもを保護施設に預かってもらうこともできるようですので、役所などで調べてみることもおすすめします。

もし、家事が負担になっているのでしたら、有料になりますが”家事代行”のサービスを利用するという方法もありますので検討してみてくださいね。

「子育て放棄」は一種の虐待です。

家に閉じ込める・食事を与えない・ひどく不潔にする・重い病気になっても病院に連れて行かないなどのネグレクトという虐待にあたる可能性もあります。

子どもの父親として、何もせずに放っておくことは絶対にいけません。

母親が子育て放棄している状況で子どもを守れるのは貴方だけです。

どうしようもない場合は、最終手段の「離婚」という選択もありますが、子どもの幸せをよく考えて決めてくださいね。

少しでも早く、子どものためによい方法を考えましょう。

困ったら、夫婦問題専門のカウンセラーに相談することもおすすめします。